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なぜ、刑事ドラマはおもしろいのか。

NAZEDEKA。刑事ドラマを中心に「映画・テレビドラマ」について語っています。

あぶない刑事 research 7 「第7話 標的」

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基本データ

メインタイトル:あぶない刑事
話数:第7話
サブタイトル:標的
放送日:1986年11月16日(日)
視聴率:12.1%
監督:村川透(初)
脚本:峯尾基三(初)
ゲスト:黒田真澄、八木隆
主役:タカ(6)、ユージ(7)
準主役:カオル(初)
銃撃戦:B
爆破:なし
格闘:B
カーアクション:C

概要

サブタイトルは「標的」。
村川透初監督作、峯尾基三初脚本作。
カオル初準主役作。

ビデオテープの殺害予告通りに、婦人警官が次々に狙撃される物語です。婦人警官にスポットを当てた上でシリアスなカオルを描く、アクション・ヒューマン作品となっています。また、ライフル初使用のタカとコメディ担当のユージにも注目です。

解説

・アクション

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本作のアクションは「銃撃戦」がメインです。
タカ(拳銃・ライフル)・ユージ(拳銃)・犯人(ライフル)の銃撃があります。その他は、タカ・ユージの格闘や車のアクション等があります。

・ヒューマン

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本作のヒューマンは「カオル」がメインです。
カオルも一警官であり、一女性です。カオルの警官・女性としての姿が描写されています。

豆知識(ネタバレ注意)

・「婦人警官」

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本作は婦人警官が次々と狙撃される物語ですが、このプロットは「西部警察」PART1第79話「婦人警官」(1981年5月10日放送)の流用です。「婦人警官」の脚本を執筆したのが峯尾基三さんである為、ご自身の手でリメイクをされています。その為、「西部警察」にもレギュラー出演していた鈴江刑事役の御木裕さんは、同じプロットの作品に2度出演した事になります(舘ひろしさんも「西部警察」にレギュラー出演していましたが「婦人警官」には未出演です)。なお、峯尾さんは自身の作品群で1番愛着のあるキャラクターは「カオル」とお答えになられています。

・エンドロールが違う!?

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上記2つの画像を見比べて見て下さい。違いにお気づきでしょうか?
左側の画像は第6話までのエンドロール冒頭で、右側の画像は本作以降のエンドロール冒頭です。見比べて頂くと分かりますが、キャストクレジット順が第6話までは「御木裕→山西道広→ベンガル」であるのに対し、本作は「ベンガル→山西道広→御木裕」となっています。これは、出番を考慮しての変更だと思われますが、個人的には御木さんファンなのでちょっと残念ですね。

収録ソフト

・単品

あぶない刑事 VOL.1 [DVD]

あぶない刑事 VOL.1 [DVD]

 

・BOX

あぶない刑事 DVD Collection VOL.1

あぶない刑事 DVD Collection VOL.1

 

 

考察(ネタバレ注意)

本作は「西部警察」PART1第79話「婦人警官」のリメイク作である。オリジナル脚本との最大の違いは、犯人の標的がレギュラーキャラクターのカオルに設定されている点である(「西部警察」には婦人警官のレギュラーキャラクターはいない為、本作のカオルに該当する婦人警官はゲストが演じている)。その為、終盤はカオルを中心に展開され、準主役の要因となっている。オリジナル脚本との大きな違いがもう1つあり、殺害予告のビデオテープがそれである。劇中では殺害予告以上の役割は無いが、テープが取り入れられた狙いは、婦人警官達のプライベート描写にある。画面に映し出された彼女達はスポーツをしており、テニス・エアロビクス・水泳とバラエティに富んでいる。これは、婦人警官も一女性である表現と「西部警察」時代からの変化を描写している。また、彼女達のコスチュームも自ずと個性的になり、制服姿のカオルとは対照的である。これは、通常個性的なファッションのカオルを制服姿とする事で、ビデオの婦人警官達を際立たせる効果と、カオルも一警官であり、犯人の標的に成り得る伏線の役割もある。カオルに関しては制服姿のみならず、シリアスな描写も珍しい。回想シーンとライフルを構え片倉に詰め寄る姿は、視聴者を真剣な表情にさせる。婦人警官といえば松村課長も忘れてはいけない。松村課長の訓示が事件を挟み冒頭とラストシーンに描かれる事で、カオルを含めた若手婦人警官との対比効果と婦人警官がテーマの物語である実感を与えてくれる。最後に本来の主役であるタカとユージに目を向けてみる。タカは、本作がライフル初使用で黄色のサングラスが印象的である。ユージは、コメディ担当であり、重苦しいストーリーの緩和剤となっている。本文の冒頭、オリジナルの「婦人警官」との差異を述べたが、何れも物理的な違いであり、精神的な違いと呼べるのがユージのコメディ描写である。このコメディ担当者の存在が「あぶない刑事」らしく、本作が「婦人警官」ではなく「標的」である事を再認識させてくれる。