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なぜ、刑事ドラマはおもしろいのか。

NAZEDEKA。刑事ドラマを中心に「映画・テレビドラマ」について語っています。

あぶない刑事 research 10 「第10話 激突」

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基本データ

メインタイトル:あぶない刑事
話数:第10話
サブタイトル:激突
放送日:1986年12月7日(日)
視聴率:13.5%
監督:長谷部安春(5)
脚本:柏原寛司(3)
ゲスト:星正人、川島美津子、深江章喜
主役:タカ(8)
準主役:ユージ(初)
銃撃戦:A
爆破:なし
格闘:B
カーアクション:なし
事件キーワード:殺人、傷害、殺人未遂

概要

サブタイトルは「激突」。
タカ初単独主役作。
ユージ初準主役作。
松村課長未登場作。
初地方ロケ作(愛媛県松山市)。
銀星会登場作。

銀星会会長の息子が起こした殺人事件をきっかけに、タカと銀星会の直接対決が繰り広げられる物語です。初となる要素が多い中、タカの感情描写が溢れる作品となっています。また、地方ロケ地の松山、柴田恭兵挿入歌の「ランニング・ショット」にも注目です。

解説

・アクション

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本作のアクションは「銃撃戦」がメインです。
タカ(拳銃)・ユージ(拳銃)・トオル(拳銃)と犯人(拳銃)の銃撃戦、犯人(ライフル)の銃撃、タカ(拳銃)・ユージ(拳銃)の射撃練習場での銃撃があります。その他は、タカ・ユージの格闘があります。

・ヒューマン

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本作のヒューマンは「タカと銀星会」がメインです。
銀星会壊滅に執念を燃やすタカ。感情を爆発させ銀星会に挑むタカの姿が描写されています。

豆知識(ネタバレ注意)

・名前が出ない!?

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上記2つの画像を見比べて見て下さい。違いにお気づきでしょうか?
左側の画像は第9話までの木の実ナナさんのオープニングカットで、右側の画像は本作の木の実ナナさんのオープニングカットです。見比べて頂くと分かりますが、本作のカットには「木の実ナナ」のテロップがありません。これは、本作に松村課長が登場していない為の措置になります。

収録ソフト

あぶない刑事 VOL.2 [DVD]

あぶない刑事 VOL.2 [DVD]

 

 

考察(ネタバレ注意)

本作は第10話という節目の作品にも関わらず、初めて尽くしのエピソードである。銀星会と直接対決、タカ単独主役、地方ロケ、柴田恭兵挿入歌使用と枚挙にいとまがない。更にアクションも初めてAクラス(銃撃戦)の規模で描かれた。メインは、やはり銀星会との直接対決である。主となる対戦相手の長尾彰は典型的なドラ息子であり直情径行にあるが、タカも負けず劣らず感情描写が激しい。追う側であるタカの感情描写が豊かな点は、対決の機運を盛り上げると同時に単独主役の要因となっている。そのタカに対し、ユージは終始平静を保っている。取調室シーンでタカが激昂する姿が描かれているが、第5話の取調室シーンと2人の対応が正反対である事が分かる。本作ではドライとウエットという2人の性格が入れ替わって描写されており、ラストの銃撃戦に至るまで、タカはヒューマン、ユージはアクションと役割が明確に分かれ、タカの単独主役確立とユージとのバランス調整が行われている。感情描写といえば、宮内紘子も特徴的である。病院シーンでは珍しく哀愁を帯びたBGMが流れ、湿っぽい空気感が漂う。しかし、その後の銃撃戦では打って変わってコミカルにリロードをする姿が描かれている。これは、病院シーンでの湿っぽさを「あぶない刑事」らしく、スタイリッシュに昇華している訳だが、ラストの銃撃戦はタカ・ユージ・長尾彰・紘子の四者を集約し昇華する役割を担っている。その後の長尾彰の死から新たなる戦いへの流れにより、感情描写も最高潮に達するが、大規模なアクションは感情の高揚、維持を促す効果もある。繰り返しになるが、本作はタカの感情描写が過去に類を見ない程、豊かな作品である。この要因は銀星会に他ならないが、「銀星会」というキーワードはタカの感情描写を操作するコントロール装置であるとも言えるだろう。