なぜ、刑事ドラマはおもしろいのか。

NAZEDEKA。刑事ドラマを専門に「映画・テレビドラマ」の研究をしています。

クライムハンター 蘇える銃弾

          

基本データ

タイトル:クライムハンター 蘇える銃弾
公開日:2008年4月21日(月)
上映時間:11分
監督:大川俊道(4)
脚本:大川俊道(4)
出演者:芳賀優里亜、ホリベン、清水ゆみ松山鷹志ハントケーシ
銃撃戦:A
爆破:-
格闘:-
カーアクション:-

概要

「クライムハンター コンプリートDVD」ボーナスディスク収録。

ジョーカーなき今、新たな敵に女性ジョウが立ち向かう物語です。精悍な女性ジョウの銃撃戦を描く作品となっています。また、蘇えったラッツ・支那虎にも注目です。

解説

・アクション

             

             

本作のアクションは「銃撃戦」がメインです。
ジョウ(拳銃)と支那虎(サブマシンガン、拳銃)・娼婦(拳銃)の銃撃戦があります。

・ヒューマン

             

             

本作のヒューマンは「ジョーカー」がメインです。
ジョーカーは死んだのか生きているのか。幻影ただようバーで、もう一人のジョウが蘇えらせた銃弾が描写されています。

豆知識(ネタバレ注意)

・「石井和彦と又野誠治に捧ぐ。」

               

本作の冒頭、追悼テロップが表示されます。石井和彦さんは、又野誠治さんのマネージャーであり、「クライムハンター 怒りの銃弾」・「クライムハンター3 皆殺しの銃弾」では企画助手、「クライムハンター2 裏切りの銃弾」ではプロデューサー補でした。又野さんは、三作すべてに出演しています。石井さんは37歳、又野さんは43歳の若さでした。なお、又野さんは2004年に亡くなりましたが、「クライムハンター2 裏切りの銃弾」に出演したエリック・ダグラスさんも同年46歳で亡くなっています。

・営業中の店!?

             

本作の舞台であるバーは、実際に営業している店舗で撮影が行われました。

収録ソフト

・BOX

 

絶対考察(ネタバレ注意)

 クライムハンター、犯罪狩り。刑事はまさしくクライムハンターである。かつて一人の男がいた。クライムハンター・ジョーカー。その男は死んだはずだった。だが、ジョーカーが生きているとの情報が。いずれにせよ銃弾はいつの時代もふりそそぐ。今度は一人の女により、蘇える銃弾となって。
 ネオンに囲まれるリトルトーキョーのとあるバー。一人の娼婦が言う。支那虎がジョーカーを殺しにくると。ありえないと刑事。ジョーカーは13発の弾をくらって死んだと。不吉な銃弾だ。銃の売人が死んだと連絡が入る。死のパーティーがはじまるのか。
 バーに入ってきたのはラッツ。金を払い娼婦はお払い箱となる。ラッツはバーテンダーにカクテルを頼む。バーテンの名はジョウ。かつての相棒と同じ名だ。カクテルの名は「ウェイティング・フォー・ザ・サンライズ」。世界は日の出を待っている。ラッツのジョーカーとの思い出は浄化作用なのだろうか。ラッツは思い出の古いジョーククイズを出す。が、シンキングタイムは電話でさいぎられる。
 電話のお告げ通り支那虎があらわれた。神のお告げがあったと支那虎。死神ではないのかとラッツ。直後、ラッツは撃たれた。撃ったのは娼婦。だが、娼婦の腕から煙があがる。撃ったのはジョウ。日の出を待っていたら火の出がきた。
 娼婦は二丁拳銃。が、ジョウの愛銃はものともしない。娼婦をふきとばし死をプレゼントする。反撃にでたのは支那虎。だが、サブマシンガンとマシンピストルも、顔色かえず撃ち込みつづけるジョウの猛撃になすすべはなかった。二人の銃はホールドオープンするが、支那虎の命は閉じられた。新しいマガジンを挿入し二人に銃をむける抜け目のないジョウ。かつてのジョーカーの失敗を生かしているようだ。
 クイズと同じ嵐の夜となった。弾けた酒がそれを物語っている。ジョウは文字通りのピンチヒッターだった。ラッツの言った死神(ジョーカー)がジョウに宿っているのかもしれない。シンキングタイムは死の時間となったが、クイズに答えるジョウ。ジョウは答えを知っていた。前に聞いたことがあると。誰に聞いたのか。ラッツへの答えはバッチだった。いずれにせよ、とびきりのいい女と二人で残ることができた。この思い出は浄化作用ではなくジョーカー作用となるだろう。
 コースターには「世界はジョーカーを待っている。」。ジェットコースターのような銃撃戦・人生を送っていたジョーカー。彼自身が銃弾のように駆け抜けていった。だが、火の出のときジョーカーは現れる。彼の帰りは鳴り響く銃声がおしえてくれるだろう。ありえないことはないのだから。