なぜ、刑事ドラマはおもしろいのか。

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あぶない刑事 第8話 偽装

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基本データ

メインタイトル:あぶない刑事
話数:第8話
サブタイトル:偽装
放送日:1986年11月23日(日)
視聴率:14.0%
監督:村川透(2)
脚本:新井光(初)
ゲスト:中島陽典、小島みづほ、堀勉、河原さぶ清水紘治(セミレギュラー(3))
主役:タカ(7)、ユージ(8)
準主役:なし
銃撃戦:B
爆破:なし
格闘:B
カーアクション:C

概要

サブタイトルは「偽装」。
新井光初脚本作。
柴野悟登場作。

拳銃強盗事件で使用された拳銃を貸し出した拳銃レンタル業者を追う物語です。コスプレ初披露のユージを始めとして、コメディ色豊かに描く、アクション作品となっています。また、タカとユージの初バイク2人乗りにも注目です。

解説

・アクション

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本作のアクションは「銃撃戦」がメインです。
タカ(拳銃)・ユージ(拳銃)と犯人(拳銃)の銃撃戦、横沢(拳銃)の銃撃があります。その他は、タカ・ユージ・トオル・ナカさん・谷村の格闘やタカ・ユージのバイクアクション等があります。

・ヒューマン

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本作のヒューマンは「男」がメインです。
自分の為、彼女の為、「男」になれるか。チンピラ坂本一世一代の大勝負が描写されています。

豆知識(ネタバレ注意)

・監督が目撃者!?

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劇中、スーパー強盗に居合せた買い物客で、警察の聞き込みに応じる男性がいます。この男性客を演じたのは本作の監督である村川透さんです。村川さんは自作へのカメオ出演が多い事で有名な為、本作でもちゃっかり目撃者を演じられています。

・国籍不明の男

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劇中、河原さぶさん演じる郷田は、個性的な服装で傘を持つ奇抜な出で立ちをしています。これは、河原さんが台本を読み、郷田のキャラクターならば、こういう衣装が良いと監督に進言した結果、国籍不明の郷田像が実現したそうです。また、河原さんが衣装を着て現場に行くと、柴田恭兵さんは笑って「さぶちゃんおもしろいね」とおっしゃったとの事です。

収録ソフト

・単品

あぶない刑事 VOL.1 [DVD]

あぶない刑事 VOL.1 [DVD]

 

・BOX

あぶない刑事 DVD Collection VOL.1

あぶない刑事 DVD Collection VOL.1

 

 

考察(ネタバレ注意)

本作は過去のエピソードと比較した際、最もコメディ色の強い作品となっている。中でも最たるはユージである。ニッカポッカを纏った鳶職スタイルはカオル顔負けのコスプレであり、ユージがコスプレを披露した点は、「あぶない刑事」全体のコメディ色の強まりを感じさせる。本作のコメディ描写は、ユージのコスプレや中川の癇癪玉・マキビシ攻撃のように直接的で分かりやすい表現の一方、犯人側と坂本においては異なる表現で笑いが生み出されている。まず、4人の犯人(大江・横沢・郷田・中川)は、逮捕もしくは追い詰められるまで、徹底した抵抗によるシリアス描写であるが、捕まった途端に弱々しくなり、素直な態度を取るに至っている。この態度の変化が可笑しく、結果として笑いとなっている。次に坂本は、終始恐れをなして汗だくで奔走する姿が描かれており、直接的なコメディ描写は無い。本人は至って真面目に事に取り組んでいるが、コメディ色の強い作品内において、この振る舞いが逆に可笑しく、結果として笑いとなっている。これらの犯人側と坂本における笑いの表現方法は、ユージのような直接表現による物理的なものではなく、変化と対比によって笑いが生み出される精神的コメディ描写と言える。この物理的コメディ描写と精神的コメディ描写が織り交ぜられ構成されている点が本作最大の特徴である。また、本作はユージのコスプレ初披露作であるが、タカもバイカーファッションを初披露している。なお、バイカーファッションスタイル後、鳶職スタイルのユージとバイク2人乗り(こちらも初披露)をしつつ犯人を追い詰めるが、これは「タカ」と「トビ」が「高飛び」を企む犯人を追うダジャレになっている(らしい)。本作を俯瞰すると、拳銃レンタルという時代変化を思わせる設定や、坂本の「男」への挑戦といった人間ドラマも描かれているが、何れも深くは描かれず、一連のコメディ描写に埋もれる結果となっている。これは、作品の基盤が行動描写であるが故の結果であり、コメディ色の強さは関係がない。しかしながら、事件後の坂本と南川マキのやり取りは垣間見たいものである。